Macintosh plus を起動せよ その8 「マウスの修理と座布団と」
久々にこのシリーズを更新しております(笑)というのも、今回前回の記事で触れたフロッピードライブの修理が大幅に進んだのと、アナログボードの部品の一つが今回入れ替えたものにしたほうがいいかもしれない、ということで今回まとめてみました。
■|ギアの読み込み不良はヘッドの移動ギアに原因がある?
以前コンデンサーの交換を行い、それなりに読み込み率が向上しましたがそれでも冬になりまるで読み込みが悪くなりました。そこで考えられるのは
「寒くなって油が固着する」
ということでしょう。そこで、まずドライブ中を確認してみて油がかかわってくるところといったら読み取りヘッドの移動ギアの部分ということになるでしょう。
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この長ーいギアがカギ。しっかりとドライブを分解し、丹念に掃除してあげましょう。 |
ここを無水アルコールを付けた綿棒でしっかり黒いグリスが綿棒につかなくなるまで拭き取ります。その後、タミヤのギアグリスを付けました。(四駆用のそれなりにイイもの。正直、ガチメカなのでもっといい油でかつ液体よりも半固体、クリーム系のがいいです。556なんて付けたら壊れます。)
すると、今まで読めなかったフロッピーがすんなりと読めるように。理由は簡単で、ギアが固まっていると読み取りたい位置までドライブは容易に移動できない。フロッピーのあのうすいディスクで800k、なんて0と1のデーターの切り替えを読み取るのですから、これがやりずらい状態では正直読み取ることはできないでしょう。
■|ついにギアを交換!Macintoshの本気
そしてこれまでの中で非常にしんどいのが
「イジェクトは強制イジェクト穴に棒を突っ込む」
という体力もマシンへの負荷も非常にかかるスタイルでしたが、今回こちらの「丸真商店」様の交換用ギアを使いまして交換しました。
SE/30の修理10
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家電のケンちゃんで購入したオープナー。ジャンクボックスに投げ入れてあげましたが、すごい便利です。 |
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さくっと開けます。最初はここをあけるのすら困難だった・・・ |
とりあえず何度目かわからない御開帳。
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ソニーのドライブ。ダイレクトドライブというらしいですね。 |
拾ったときはなんとこの入り口にクモの死骸が挟まっていました。
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なんかこのギアボックスの後期はこの症状になりにくいそうですね。 |
そして、二本の黒いねじを外しまして、OMRONのギアユニットが外れました。
ケーブルがつながっているので、きちんと外すのを忘れないようにしましょう。
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一見するとわからないが・・・ |
そして裏返すとこのように鉄のふたがされているので、四隅のねじを外します。すると中が見えるので・・・
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中はこのようになっています。 |
慎重にギアを外していきます。軸の油が固着していたり、ギア同士の油がくっついていたりすると無理に持ち上げた際に割れてしまうので慎重に。
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問題のギアは砕け散りました。 |
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これ、当時問題にならなかったのか? |
問題の割れていたギアは突っついた瞬間に砕け散りました。感触は湿ったクッキーのようでした(泣)まあ、こんなんだから歯が欠けてしまうとかそういった症状が起こるのでしょうね。
そしてモーターの部分の唯一の鉄の歯車には割れたギアの歯と油が固着しているので丹念に拭き取ってあげます。そうしないとあとでカスのおかげで新しいギアが壊れてしまうかもしれません・・・
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届いた今回のギア。結構高いんですけど、毎回のストレスがこれでおさらばと考えると安いです。 |
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サイズもぴったり!付属?のグリスではなく、タミヤのグリスを使いました。 |
そして元の通りにはめなおし、組み立てると・・・
ンギモチイイイイイイイイイイ!!!
思ったよりうるさいのがびっくりしましたが、これであの悪夢の症状からは回復!!いやー、たったこれだけで治るのですからほんとありがたい話です!もう何度もフロッピー押し込んじゃうもん(違)
■|アナログボードの無極性コンデンサーを、フィルムコンデンサーに置き換えた
もう一つの部分が、アナログボードというCRTの電源とロジックボードの電源を管理している部品のコンデンサー。ここの部分はすごく熱を持ちやすく、熱に弱い電解コンデンサはすぐにダメになってしまいます。また、電解コンデンサは30年の技術の進化により小型化が進み、もともとのコンデンサと比べるとあまりに小さいためサイズが合わず不格好になるのとコンデンサーの根元にすごい負荷がかかります。
そこで今回色々調べてみたところ、この無極性コンデンサーを「フィルムコンデンサー」に置き換えるといい、ということに。秋月電商でこちらを買ってきました。
メタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサー4.7μF250V 475: パーツ一般 秋月電子通商 電子部品 ネット通販
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めっちゃでかいですけど、もともとそこに入っていた無極性コンデンサーはもっと大きいものでした。 |
これをこのように交換し、しばらく使っていますがいまのところ特に問題はありません。心なしか、画面のふらつきも減ったような気がします。なによりこちらのほうが熱に強いらしいので、そこが嬉しいポイントですかね。
しかし、長時間放置(1日つけっぱなしなど)は行っていませんので、あくまで交換する際は自己責任にてお願いします。
といった感じで今回は大規模な修理が行われ、また少しMacintoshのかつての姿がよみがえりました。あとは全体の黄ばんでしまったボディの漂白と、砕けてしまったインタラプトスイッチの修復でしょうか。マウスのケーブルもきちんと見栄えよくしてあげなくては。まだまだ修理の道のりは長そうです・・・!
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